「骨の周りの肉が一番美味しい」
誰が言ったか、骨の中の髄液(旨味やコラーゲンが豊富)が高温で加熱することで肉に染み出てくるからだとか。
ただ、それは“とんかつ”にも当てはまるのだろうか?
世にも珍しい骨付きのとんかつが味わえる店があるという噂を耳にした。際コーポレーションが展開する「とんかつ富士㐂(ふじき)」の看板メニューがそれだ。
「とんかつが豚肉を最も美味しく食べられる料理」だと信じて疑わない私(筆者)としては、これを知ってしまったからには食べないわけにはいかないでしょ!
噂の骨付きとんかつとやらを味わってきました。
名物は骨付きとんかつ。際コーポレーションが展開する「とんかつ 富士㐂」
「富士㐂」は都内のみの展開で、現時点(2018年11月)では6店舗のみの展開となっています。
今回訪れたのは「富士㐂 荻窪店」。
※6店舗のうち池尻大橋店と青葉台東急スクエア店では骨付きとんかつの取り扱いがないようなので注意。
荻窪駅を降りて、徒歩2~3分ほど歩くと見えてくるちょっと粋な店構え。
ネットの口コミを調べていたらランチには骨付きとんかつの提供はしていないという情報もあったのですが・・・、
良かった。しっかりとメニューに書かれている。
ここ荻窪店では、ランチで骨付きとんかつが食べられます。
11時30分の開店とほぼ同時に入店すると、すでに先客は3組ほどいらっしゃいます。その後も客足は途絶えずすぐにカウンターは満席に。
とんかつ屋にも関わらずメニューが非常に豊富(豚の種類が選べたりする)で、厚切りとんかつにも興味を惹かれたが、本日の目的である名物の骨付ロースとんかつを注文。
値段は1,980円(税込)で330gという大ボリューム。
とんかつ屋と言えば、ご飯やキャベツのおかわり自由というサービスが定着しているが、富士㐂では各100円プラスとなってしまいます。
ただ、ご飯の大盛りは無料で可能なので注文の際にその旨伝えれば大丈夫。
卓上にはとんかつ用のオリジナルソースの他に3つの調味料が置かれています。
▼左から、粗塩、辛みそ、柚子胡椒。
まずは何もつけずにそのままとんかつを食べ、二口目は塩で、その後はお好みで食べるのが富士㐂のおすすめだとか。
名物の骨付とんかつを注文する人は少数?
私より一足先に入店した上品な老夫婦はヒレカツを注文、その後のお客さんも普通のロースなどを注文。私の他に骨付きとんかつを注文したのはわずかに1人だけであった。
1,980円という値段のためかもしれないが、名物と呼ぶからにはほとんどのお客さんが注文するものかと思っていたのは間違いでした。
手で持って喰らいつくしかない! 骨付ロースとんかつの楽しみ方
カウンター席からは、実際にとんかつを調理する様子がうかがえます。注文した骨付き肉が油で揚げられていく様は豪快そのもの。
注文から10分ほどで、名物の骨付ロースとんかつが目の前に現れました!!
オフィシャルのホームページで確認した写真では、骨付きとんかつがそのままドーンと映っていたのですが、実際には一口サイズにカットされた状態で提供されました。
話のネタ的には悲しい気もしますが、食べやすさを考えれば非常にありがたい。
骨付きの部分はこんな感じ。
手で持ち上げてみるとドッシリとした重量感を感じます。
中の豚肉は、ほのかにピンク色が残っている状態。
本来ならば、キャベツを胃の中に敷いてからとんかつを食べるのが最近の流行なのでしょうが、今回ばかりはこの骨付きの部分から喰らいつくことに。
ソースをかけて、手で持ったままかぶりつく!!
うん、豚肉は非常に柔らかくジューシーな仕上がり、脂の旨味が広がってとてもワイルドな味わい。
意外にも骨からの身剥がれが良く、軽い力できれいに身が取れるのが嬉しい。
本当に驚くほどジューシーで、さらりとしたオリジナルソースとの相性もグッド。ただ脂の広がりが強いので豚肉の旨味を強く感じることは出来るが、脂が苦手という方には正直言っておすすめは出来ない。
その後も必死で骨と格闘していると、とうの昔にとんかつを食べている感覚はなくなってしまっていましたが、何とも不可思議な体験をすることができました。
(途中からBBQにでも来たかのような感覚に陥りました・・・)
▼食べ終わった後の骨がキレイ。。
その後は、残りの部分を柚子胡椒などをつけて楽しむ。。ただ、骨付き肉との格闘のインパクトが強すぎてもはや印象が残っていないのが正直なところ・・・。
一つの結論。デートでは絶対に食べるな!
さて、この骨付きとんかつと格闘した際の私の口と手がどうなったか想像できるだろうか?
まさに、脂とソースでベタベタギトギトの状態となったのは言うまでもない。
紙ナプキンやお手拭きを大量に使う羽目になり、テーブルの上は決して綺麗なものではなかった。
気の合う者同士で食べる分には楽しめるだろうが、デートや大事な方との食事では注文してはいけないということは分かりました。
次は、普通にヒレカツが食べます!