もはや、日本の一つの文化と言っても過言ではない自動販売機。海外に比べて設置率が高く、今やドリンクだけにとどまらず多種多様な自動販売機が登場しています。
そんな中で、ここ数年じわじわと話題となり此の程ついに東京にも設置開始となったのが、「だしの自動販売機」。
価格高騰で高級素材となっている「焼きあご」を使用した旨味溢れる本格だしが、自動販売機で購入できるというのです。

東京でもお目見え!だしの自動販売機「だし道楽」

だしの自動販売機「だし道楽」を展開しているのは、広島県の有限会社二反田醤油。10年ほど前から自動販売機でのだしの販売を開始していて、現時点で西日本を中心に40台弱の設置がされているとのこと。
着々とその設置エリアを拡大しつつあり、今年2月8日(水)にはついに東京にも4台のだしの自動販売機が設置されました。

だしの自販機というユニークさもさることながら、そのクオリティの高さも評判となっているこの「だし道楽」。
一体、東京という大都会の片隅において、どんな風貌で佇んでいるのでしょうか。

ちなみに、現時点(2017年2月)での東京での設置場所は以下。

  • 三井のリパーク「新橋1丁目第3」:東京都港区新橋1丁目7-6
  • 三井のリパーク「目黒青葉台2丁目第3」:東京都目黒区青葉台2丁目19-19
  • 三井のリパーク「麹町5丁目第2」:東京都千代田区麹町5丁目7-2
  • 三井のリパーク「六本木けやき坂下」:東京都港区六本木6丁目17-2

また翌日9日からは埼玉県の大宮にも設置が開始されました。関東エリアでの設置を足掛かりにして、今後急速な全国規模での広がりを見せていくかもしれません。

本当にあった!だしの自販機。しかし予想外のトラブル!

雨の降りしきる中、東京は新橋の設置場所に行ってみると・・・本当にあった「だしの自動販売機」!

駐車場内に設置されている2台の自動販売機。普通のドリンクの自販機と双極をなすかのうように「だし道楽」と書かれた自販機がそこにはありました。
通りを歩くサラリーマンたちも、時折この珍しい自販機に足が止まっています。

販売されているのは、「だし道楽焼きあご入り」と「だし道楽PREMIUM」の2種類のだし。プレミアムには、焼きあごに加え宗田節が入っています。

だしの自販機の珍しさに気が奪われがちですが、ふと値段を見てみると・・・

プレミアム、1本750円!!

普通のほうでも1本700円!
実はこのだしの自動販売機、ユニークさを兼ね備えた高級自動販売機だったのです。

自動販売機という先入観からなのか、あまりのギャップに一瞬固まります。
まぁでも、価格高騰している高級素材「あご」を使用している点、希釈して料理に用いるということを考慮すれば妥当な値段なのかもしれませんが。

買ってみたらまさかの初体験!商品が・・・

もちろん、ここまで来て買わなかったら意味はないので、実際に1本購入してみることに。
やはりここはプレミアムでしょ!と千円札を投入し、プレミアムのボタンをポチッ。

ポチッ・・・

シ~~~ン・・・

肝心の商品が・・・

出てこない!!

おつりの250円は返却口からちゃんと出てきましたが、肝心の商品の姿がどこにも見当たらない。

詰まっているのかもしれないと軽く叩いてみます。
手を突っ込んで中をまさぐってみます。

反応なし!だしは何処へ!?

真冬らしい寒さを迎えたこの日、
消えた750円・・・雨が冷たい・・・

まさか、こんな人生初の予想外のことが起きるとは夢にも思っていなかったためにしばし途方にくれます。。

それでも、気を取り直して自販機に書かれている電話番号に電話。
すると、謝罪とともに商品をわざわざ郵送で送ってくれるとのこと。

実は、商品ペットボトルの形状のためか、過去にも時折詰まることが確認されているようです。
早急に誠意ある対応をしてくれたのはとてもありがたいのですが、このトラブルも早急に対処していただきたいものです。750円入れて商品が出てこないと、一瞬頭の中が真っ白になります。

「だし道楽PREMIUM」で卵かけご飯を

そして、後日送っていただいた「だし道楽PREMIUM」がこちら。

中には、焼いたあごが丸ごと1匹。

※魚自体は、オーブンで焼いて粉末にすればふりかけとしても楽しめるようになるとのこと。

色は黄金色で、少しとろみを感じさせます。

まずは、そのまま少しだけ味見してみると、焼きあごの旨味と香ばしさが広がります。甘みは結構強め。
もちろん、本来は薄めてうどんやの汁やお吸い物などに活用できるのですが、おすすめの食べ方としてあげられているのが卵かけご飯です。

茶碗一杯の卵かけご飯に、醤油ではなくてこの「だし道楽PREMIUM」を小さじ1杯ほど垂らします。
色が薄いため、かけてないように見えますけど。
ちなみに、あごだしに負けないように卵も比内地鶏の高級卵を用意しました。

後は、混ぜて食べるだけ。
これは・・・美味!
焼きあごの香ばしさと旨味が卵と合わさって得も言われぬ至福の瞬間が訪れます。
今まで食べたことのない卵かけご飯に出会うことになるでしょう。

どんどんと、設置台数を増やしている「だし道楽」。そこには、単なるユニークさだけではなく、本物の美味しさが共存していました。
今後、どこまで設置台数(エリア)を伸ばすことが出来るのでしょうか。